三浦 大一 画集

 三浦先生が毎年大阪で開かれる個展の案内状を作成しはじめて 10年になります。力強いインパクトのある抽象作品を毎年発表されている三浦先生は、80才を越えられる最近まで20〜30号の作品を抱えて会社まで足を運んで下さいました。作品の返却にご自宅までお伺いした日のこと。これまで描き続けてきた作品を、制作の節目として画集にまとめようという話になりました。「画集づくり」のスタートは2000点にもおよぶ作品から画集に載せる200余点の選出でした。途方に暮れそうな作業に思われましたが、先生がこれまで一点ずつ写真に記録をされていた為、選出作業はそのアルバムからスムーズに行うことができました。画集は制作年代順に編集したいという先生のご希望に添い、作品の配置やデザインの全てをおまかせいただくことになりました。それは個展会場で展示作品の配置を決定するに値する重要な役割でしたが、何度も先生と対話する中で全てのページが納得していただけるまでの仕上がりとなりました。画集の中で先生が述べておられます。『あまりにも多くの画家や絵に刺激を受けたためか、自分のオリジナリティを見失ってしまったのかもしれません。でも「迷い途」の中から自らのオリジナリティが定まるまでこれからも絵は続けて行くつもりです。』先生が絵に向かう情熱や多くの作家や作品から受けたエネルギーはあまりにも純粋に絵の中に注ぎ込まれていて、それぞれに主張し、せめぎ合う作品達は、今この画集の中で静かに私達の目に止まることを待っているようです。
近況 2009年8月 個展 茶屋町画廊(大阪)

2009年正月号掲載(担当:タナカ)

※画集情報:A4変型 100ページ カラー写真224点 2008年12月出版
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