菓子器のこと
お茶のお道具は季節によって使うものが変わりますが
それは模様や銘によって決まります。
今日はお道具の中から"菓子器"の"食籠"についてお話ししたいと思います。
表干家では、生菓子(主菓子)はフタのついた器にいれます。
フタのついた菓子器を食籠(じきろう)といいます。
冬はあたたかみのある塗り物の器を使用します。
写真の器には柳の模様が描かれていますが、柳のお道具はお正月から3月頃まで使用されます。
お正月や初釜(新年最初の茶会)には、よく、床の間に"結びの柳"が飾られます。
夏は焼き物(陶器)の器を使用します。
ただし、焼き物の器は冬に使用されることもあります。
温かい蒸し菓子などをお出しする際には、温めた焼き物の器に入れてお出しします。
これはすごく準備に手間のかかることなのですが、来られたお客様には「あの時の……」と後々まで、心に残る茶会になることが多いように思います。