日本画材工業会 理事長 吉村信夫氏(ホルベイン工業(株)会長)主催の画材研究会が昨年11月京都で開催されました。
2回目となる今回は、ずっと着席で進行した1回目とは違い、画材メーカーの方々が製品ごとにグループ分けされ、それぞれのグループのブースに、京都の大学を中心とした学生や作家が自由に質問にまわるという形式での開催でした。 各ブースでは活発に質疑応答が行われ、活気のある研究会でした。
日本画材工業会 理事長 吉村信夫氏のあいさつ | 京都造形芸術大学 青木教授による世界の絵画・材料についての講演もありました。 |
ギャラリーガイドネットの企画による若手応援プロジェクトの一つとして美術団体の代表の方々に団体の趣旨や特徴、若手作家への期待などを寄せて頂きました。
ラ・イン会は、創立者である角卓先生が新しい具象絵画追求の場として神戸に創立された研究団体です。
今年で53年目をむかえ、創立以来半世紀以上が経ったことになります。その間、「新しい具象絵画を目指し、意欲的で斬新な作品を追求する」という会の理念は揺るぎなく今日に至っています。そして、日展、日洋展を活躍の場として多くの作家たちが育ってきました。
ラ・イン会の魅力はそこに集う作家たちが自分の追求する課題をおのおの独自の方法によって表現しているところにあります。それは一見未完成のように見えるものであっても、その中心に骨太い造形意識を感じさせるものでもあります。そしてそれぞれが様々な表現方法を用いながらも「神戸の絵画」という空気を共有しています。
神戸で生まれたラ・イン会も、現在では会員が兵庫、大阪を中心に京都、滋賀と増え、それに従って新しい活動範囲も拡がっています。
2011年には尼崎市の尼信博物館(尼信会館)において50周年記念展を開催いたしました。
毎年の活動としては、2月上旬に兵庫県民会館で公募ラ・イン展を開催し、新人発掘の場とするとともに、年数回の研究会を行い会員相互の研鑽をはかっています。
私たちは常に原点に立ち返り絵を描くことの意義を自らに問い直しつつ、制作活動を続けたいと考えています。
志ある若い作家の方々の参加を期待しております。
1930年、里見勝蔵・児島善三郎・林重義・林 武・川口軌外・小島善太郎・中山巍・鈴木亜夫・鈴木保徳・伊藤廉・清水登之・高畑達四郎・三岸好太郎・福澤一郎、以上の会員を以て独立美術協会を創立。それ以降、各時代を代表する作家を輩出しながら82回展を迎える歴史ある団体です。
毎秋国立新美術館での公募展では、優秀作品は初出品でも受賞可能な公平な審査が行われるのが独立展の一つの特長とも言えます。
公平・平等が独立展のモットーです。
したがって、会友(本展10回又は5回連続入選)であっても作品が悪ければ落選する厳しさもあり、作品を競う場として日本でも最高の場として位置づけられています。
兵庫県独立美術の独立展は地方組織として2012年に原田の森ギャラリーで再スタートを切りました。秋の本展に向けて、自作の方向性を求めたり、研究会的要素を持つ批評会を計画して、今から世界へ羽ばたこうとする人達を育成して行く使命を持っています。
兵庫独立展は、公募制をとっていますが、運営委員の紹介があれば、作品本位ですのでご参加をお待ちしています。
これから世界に向けて羽ばたく若い世代の人達をお待ちしています。
"光は東方より"この輝かしい夜明けを思わせる言葉から「東光会」と熊岡美彦によって命名されました。当時の沈滞する画壇に活気を呈するようになればという強いおもいがあり、昭和7年に熊岡美彦・斎藤与里・高間惣七・岡見富雄・堀田清治及び橋本八百二の6名により洋画の任意団体として設立されました。真の絵画の創造を念願し、自己完成に努力すると同時に一般美術界の向上発展に尽力するという目的からでした。
熊岡美彦と斎藤与里の画風は写実と詩情との相違はありましたがお互いの個性を生かして進み、会員同士の和を重んじ、若い人の育成に努めました。
昭和54年には長年の希望であった法人化が実現し、社団法人東光会として歩み始めました。
会員同士が切磋琢磨する場としての選抜会員展や国際交流の一貫としての海外展(アメリカ・フランス・ドイツ・中国等)を開催するなど時代に即応した新しい歩みを続け、現在の活気を呈しております。
地方にも目を向けて、毎年約7都市での巡回展を開催、また現在全国に15の支部があり展覧会・講習会・研究会等を実施し、地方の新人の育成にも力を入れてきており、各地から優れた新人が生まれております。
これに続く若い世代の方々をお待ちしております。
京都墨彩画壇は1999年、閉塞感に満ち溢れた現状を打破しようという思いを具現化する為に発足しました。
現代社会では、よりリアルに、美しく、鮮やかにと、実物以上の色彩を求めています。その対極に位置するのが水墨画でしょう。墨と紙との関わりの中に発見する偶然性、それらが織りなす詩的世界。それが、水墨画の魅力だと思います。しかし、すべての色彩を排除してしまうのでは、時代に逆行してしまう恐れがあります。時代性がなければ、受け入れられない過去の芸術となってしまうかもしれません。本会では色彩はもとより、新たな材料や表現を使って新しい墨の芸術を創り出していくことを目指しています。
京都は伝統を受け継ぎながらも、革新的な芸術家を多数輩出してきました。その地から、多分野の方が新しい道を見つけ、新時代を築き、それを配信していく。本会では、「京都墨彩画壇展」(本展・選抜展等)年3回開催し、その一翼を担っています。墨を基調としていますが、ジャンルを固定せず拡げていくことで、よりクリエイティブな作品が寄せられます。今、日本の水墨画は大きな分岐点にあると思います。新風を受け入れ、流れを止めないようにしなくてはなりません。自ら枠を作らず、挑戦していく気持ちを持ち続けていく。新時代の墨の芸術を配信していく源となる会を目指していきたいと思います。
現状を打破し、変えていく力を備えた、勢いある若い世代の方々の参加を期待しています。
「創造美術協会」は近畿、関西地域を中心に公募するローカル団体でありながら全国公募展にも参加を奨励するというユニークな会でもあります。戦前、各会派に所属していた絵描き仲間同士達の高い理念と真の芸術を求める集まりの場の中で、相互に研鑽を高め互いの協力を得て「創造美術協会」は創立されました。
そして、戦後1948年に第1回公募「創造展」を開催するに至りました。この会を足掛かりとして、自己に適した各会派の流れを見極めながら各々その感性を磨き求める対象にチャレンジする・・・・。この様に会の精神を生かし、美術界の登竜門として伝統を保ちつつ、社会的変化、時代の流れにも真剣に取り組んで、今年68回展を迎える事になりました。
現在、幅広い会員で構成されている創造美術協会は新人の育成にも力をいれています。
会主催の新人選抜展、春秋のスケッチバスツアーは会からの補助もあり毎年定員を超える人気の催しです。日程、宿泊ホテルなどの交渉は会の担当者が誠意を持って直交渉なので安心して参加できるのも人気のひとつです。そしてこのスケッチ作品は毎年3月、会主催の「スケッチ展」で発表。オープニングパーティーの際、各々の作品を紹介と共に勉強会も好評で有意義な集まりは、会員との親睦にもつながり、会を重ねるごとに個性ある描写表現豊かになってきた事を大変嬉しく誇りに思います。
新しい感性、感覚を磨く為にも、9月に開催される「創造展」の「絵画部・彫刻造形部」にぜひ一度出品してください。元気な作品を待っています